お疲れ様です、なつです。過去5日連続で更新してきた企画は早くも最終回。誰も読まないまま、駆け抜けてきてしまいました。そんで今回だけは諸事情により、結構間が空いてしまいました。
そんなわけで、今回はOKC(SEA)、MIN、POR、GSW、WASの歴代ベスト5紹介していきます。なお、ルールについては第1回冒頭をご確認ください。
26.オクラホマシティ・サンダー(SEA,OKC)
※メディアによっては別のチームとしてカウントしていますし、球団の歴史としても統合されているわけではありませんが、今回はシアトル・スーパーソニックス(SEA)を含みます。
SEA時代の実績や歴史関係の権利は現在もシアトル市に帰属しており、度々持ち上がる32球団構想に際してラスベガスの新球団創設と並び、SEAの復活は話題になっています。ゲイリー・ペイトンらOBも活動しており、将来的には完全に別個の球団になるかも知れませんが、今回は取り敢えず同一チームと看做します。
この記事の最後にオマケとして、SEA、OKCそれぞれ単独のチームも記載しておきます。
PG ラッセル・ウェストブルック Russell Westbrook
SG ゲイリー・ペイトン Gary Payton
SF ポール・ジョージ Paul George
PF ケビン・デュラント Kevin Durant
C ショーン・ケンプ Shawn Kemp
前置きが長くなりましたが、今回のベスト5はこちら。先に言っておくとSFの枠は未だに納得行ってないので、自由に動かしていいです。LALと並んで、選出後もしっくり来てないチームがOKCです。
確定枠についてですが、どの順番で並べるかはさておき、球団トップ3選手のラス、ペイトン、KDです。(個人的にはラスがフランチャイズ最高だと思います)
90年代の強豪時代を牽引した歴代トップ5には入ると思われるディフェンシブガードのペイトン。(93年にペイトン時代初の50勝以上である55勝を挙げて以降、63勝、57勝、64勝、57勝、61勝はヤバすぎる)
2010年代、いやNBAの歴史を代表するPGにして、Mr.トリプルダブル。OKCの魂と呼べる存在、ラスことウェストブルック。KDと共に2012年のファイナル進出をはじめ、王朝時代のGSWを土俵際まで追い詰めるなど活躍。そのKDの「裏切り」の後も全身全霊でOKCに尽くし、2017年にMVPを受賞。彼こそがOKCの象徴であり、最もファンに愛された選手でしょう。
そのラスと2010年代の強豪時代を作り上げた、レブロン、カリーに次ぐ時代No.3選手にして歴代最高級のスコアラーKD。ピーク時の実力やキャリア全体の達成度で言えば、ペイトン、ラスさえ凌ぐ歴代トップクラスの怪物SFです。が、「あーあ、『ペイトン、ラスさえ凌ぐ』とか言ったら一定数にぶちのめされるんだろうなぁ」とか思ってしまうくらいには、OKCファンには嫌われています。ていうか一時期はNBAの歴史上最も嫌われた選手でしたし。理由はご存知、FAでOKCを去ると共に選んだ移籍先が、よりにもよって(直前のプレーオフで負けた)黄金期真っ只中のGSWだったからですね。
兎にも角にも3人は確定。その他の候補を時代順に見ていきましょう。
球団創設直後の70年代前半に活躍したPFがスペンサー・ヘイウッド。5シーズンで平均24.9得点を残し、オールNBA×4(1st×2)。在籍年数の短さと、活躍した時代が多くの有名選手がABAに在籍した70年代という点がネックですが、受賞歴自体はこのリストの中でもトップクラスです。
実はソニックスは1回だけ優勝しています。時代が古いのもあって、あまり語られることはありませんが、ヘイウッド退団から程なくして、1978年にファイナルに進出しブレッツ相手に3-4で敗退すると、翌79年に同カードとなったファイナルを4-1で制して優勝しています。そのチームから候補は…正直あまりいないんですよね、これが。
もちろん彼らは素晴らしいチームであったでしょうが、このチームには特筆すべきシーズンを送った選手はおらず、時代を代表するスーパースターと呼べる選手はいません。
そのチームの中心選手がガス・ウィリアムズ。在籍6年で平均20得点を超えるスコアリングPGで、移籍2年目に優勝を果たし、その後もオールNBA×2(1st×1)、AS×2とチームを牽引しました。
もう一人名前を挙げるならば、このチームに所属した若き日のジャック・シクマでしょうか。彼は78年に新人ながらファイナル進出に貢献し、翌79年には2年目にしてAS初選出と優勝を果たしました。SEAには85-86シーズンまで在籍し、2年目から7年連続ASに選出されています。オールディフェンシブも1回受賞しています。ちなみに彼の息子、ルーク・シクマもバスケットボール選手で、2023-2024シーズンはギリシャ1部オリンピアコスに所属していました。
そして、上記のヘイウッドの時代、ガスらの時代を通し、SEA一筋で71-72シーズンから83-84シーズンまでの13シーズンを戦ったコンボガードがフレッド・ブラウン。キャリアを通して平均14.6得点2.7リバウンド3.3アシストと目立つことはなく、ASも23.1得点を残した76年の一度きり。しかし、球団初期のチームを支えた功績は確かに偉大なものです。ちなみにNBAが3ptラインを導入した最初のシーズンで成功率1位だったのが彼です。
時代は90年代に飛び、ペイトンの時代が始まります。ペイトンの相棒と言えば、当然PFのショーン・ケンプです。208cmの強靭な肉体に化け物じみた身体能力を併せ持った、歴代屈指のダンカー。強豪時代のインサイドの要としてリバウンドとダンクを量産し、オールNBA 2nd×3、AS×5と実績も抜群。通算リバウンドはシクマに次ぐチーム歴代2位。なんかケンプと200くらいしか離れてない3位にラッセル・ウェストブルックとかいう名前が見えるのは気のせいですよね?
ケンプと共にペイトンの時代を支えたのがSFのデトレフ・シュレンプ。得点、リバウンド、アシストと役割を高水準でこなし、ソニックスの黄金期創出に貢献しました。SEAではオールNBA 3rd、AS×2。
続いては00年代。98-99シーズンにドラフト入団し06-07シーズンまで在籍したSFのラシャード・ルイス。9シーズンで着々と成長、208cmの大型シューターとして大成し、04-05シーズンには初のASに選出される活躍で、レイ・アレンの横で52勝に貢献。
そのレイ・アレンは既にAS選手だった02-03シーズン途中にトレードで入団すると、以降4年連続でASに選出され、04-05シーズンにはオールNBA 2ndに選出。
ラス、KDの時代からは、彼ら(とハーデン)と共にチームの未来を担うと期待され、事実強豪時代をタフに支えたPFのサージ・イバカ。7シーズンプレーし、ブロック王に2回輝くと、3年連続オールディフェンシブ1stに選出。DPOY投票では2位、3位、4位と、短い間でしたが時代を代表するディフェンダーとして活躍しました。
KDやイバカの退団後、16-17シーズンにラスがMVPシーズンを過ごす奮起を見せると、彼を救う2番手のスーパースターとして獲得されたのがPGことポール・ジョージ。在籍は僅か2年ですが、2年連続オールNBA、ASに選出。特に2019年はキャリア唯一のオールNBA 1st(MVP投票3位)に加え、オールディフェンシブ1stに選出。DPOY投票で4位、3位と攻守に貢献しました。しかし、チームは2年連続プレーオフ1回戦敗退。全盛期のレブロンを追い詰めたIND時代前半から一転。「プレーオフで勝てない選手」というイメージを抱えることになりました。
そのPGとの、近年ではもっぱら「史上最悪クラスのトレード」の一つと言われるトレードでLACから入団したのがSGAことシェイ・ギルジャス・アレクサンダー。現在進行形でエースを務めている彼は、移籍当初はSG、現在はPGとして活躍し、特にこの2年は成長が目覚ましい選手です。完全に全盛期を迎えた彼は、ここ2年でオールNBA 1st×2、AS×2、MVP投票では5位、2位。
以上の候補から2人を選んでいきます。まずは、ラス、ペイトン、KDだけではインサイドが不安すぎるので、フィジカルなビッグマンが欲しいところ。
その点に絞ればヘイウッド、シクマ、ケンプ、イバカが候補になります。時代背景や全盛期の実力を考慮し、取り敢えず4人の中からケンプを選出とします。
残る1枠はビッグマンでも、ガードを置いて3Gでも構いませんし、KDをPF起用してSFを正規ポジションとする選手でも構いません。今回はアレン、イバカ、PG、SGA。あと一応ヘイウッドが候補ですが、さすがに彼はこの辺りと比べると、活躍した時代のレベルが少し低い上に傑出していた期間も大体この4人とトントンなので、個人的には除外して良いと思います。
ポジション的に綺麗にハマるのは正統派SFのPGを置くか、イバカをCに置くパターンでしょうか。ただアレンも一応辛うじてSFで起用されたことはありますし、SGAもここ2年の実力なら(基本採用したくありませんし、これまで偶然採用しなくて済みましたが)3Gを採用するだけの価値はある実績です。
ということで、それぞれの強みと弱み。アレンはAS選出回数。05年プレーオフWCSFでは優勝するSAS相手に健闘しています。…が、その年以外のチーム成績は微妙なのと、ポジションのバランスがどうだろうというのが気になるところ。
イバカは在籍時のチームの安定した強さはこのリストでもぶっちぎりですし、生え抜きで在籍年数も7シーズンと、このリストの中ではトップです。選出した際のポジション的なバランスも良いです。弱みと言えば、単純にASではない、というかそもそもがロールプレイヤーというところ。
PGの強みはポジションとスキルセット面でのバランスの良さ、更には2019年の飛び抜けた成績です。どんなロスターでも綺麗に嵌るのがPGの長所。で、弱みは先述の通り在籍僅か2年かつ2年ともプレーオフ1回戦敗退。しかもラスとPGが敗れたのは(弱いとは言わないが)優勝チームでもなんでもない、例えばアレンの時代のSASのように「負けても仕方ない」と言えるようなチームではないUTAとPORです。
SGAの強みはこの2年で他3名のオールNBA 1stの受賞回数を上回っていることと、エースとして57勝していることでしょう。ピーク時の実力なら、19年のPGと24年のSGAがこのリストで2トップです。弱みと言えば、完全覚醒を迎えたのは、ここ2年のことで、その点ではPGと同程度の貢献期間。また、プレーオフについては在籍期間のほとんどでチームが(史上稀に見る)タンクをしてたこともあって、実質的な実績は昨季の1回戦突破のみ。あとはポジションの問題。一応SF起用されていたシーズンもあることにはありますが…。
個人的には3G起用なら、年数も考えてアレンよりSGAの方が上だと思うのでアレンを除外。残りの3択ですが……うーん、在籍年数とピーク時の実力的にSGAを選ぶべき場面だとは思うんですが。やっぱり他のポジションで(SGAとの貢献度の差はともかくとして)まともな候補がいるのに、無理くり3Gにするのは好みではないので、今回に限り、完全に私の好みというだけで、PGかイバカにさせてください。
で、ラストの2択ですが、それこそ完全に私の好みで行くなら、イバカを選出して2ビッグなんですが…流石にSGAとPG差し置いて選出すると、ぶちのめされそうなので、19年の成績を高く評価して、今回はPGとします。が、やっぱり在籍年数や昨季の成績を鑑みるとしっくり来ないので、ポジション気にならない方はSGAでお願いします。
長くなりましたが、次行きましょう。
27.ミネソタ・ティンバーウルブズ(MIN)
PG リッキー・ルビオ Ricky Rubio
SG アンソニー・エドワーズ Anthony Edwards
SF ケビン・ラブ Kevin Love
PF ケビン・ガーネット Kevin Garnett
C カール・アンソニー・タウンズ Karl-Anthony Towns
前回のラストで言及した「マジックと似た理由で悩んだチーム」がこちら。理由はPGを見ていただければわかると思いますが…本当にガードがいません。いなすぎて苦労しました。ていうか、素晴らしいキャリアを送ってるとはいえ、4年目を終えたばかりのアントことアンソニー・エドワーズがほぼ議論の余地なく入っている時点で察するものがあります。
あとMEMやLAC同様に3ビッグになってて気持ち悪いところはあるんですが、これも過去の2チーム同様に、この3人が球団史でずば抜けてて、絶対に抜けないという理由です。まぁ、幸いにしてラブもKATもめちゃくちゃアウトサイドを得意とする選手なので、スペーシング的には問題ないので良いでしょう。
PGの候補は、3シーズン半、優秀な司令塔兼得点源として活躍したテレル・ブランドン。
2年の在籍ながら、MIN史上最高の58勝に貢献し、AS、オールNBA 2ndに選出されたサム・キャセール。
そして7年間、低迷するMINを牽引した不世出の司令塔にして「スペインの神童」リッキー・ルビオ。
この中から今回は継続性を評価してルビオを選びました。共にキャリア晩年に入団したブランドンとキャセールと違い、NBAキャリアをMINでスタートさせている点も評価しました。シュート能力という課題はずっとついて回りましたし、在籍期間中は再建過程のチームということもあって、ずっと弱かったですが、それでも周りの若手にとって司令塔として彼のゲームメイクは不可欠でした。
28.ポートランド・トレイルブレイザーズ(POR)
PG デイミアン・リラード Damian Lillard
SG クライド・ドレクスラー Clyde Drexler
SF ブランドン・ロイ Brandon Roy
PF ラマーカス・オルドリッジ LaMarcus Aldridge
そんなに議論の余地もなさそうですが、惜しかった選手はドレクスラーの相棒として10シーズンPGを務めたテリー・ポーター。
もう一人は「歩くテクニカルファウル」の異名で知られたPFラシード・ウォレスでしょうか。
選出した選手の中では、怪我で史上稀に見る短命に終わったロイがぶっちぎりで実働が短く、ピークは新人年含めても4年ですが、その4年でロイがフランチャイズに残したものと、オールNBA×2という受賞歴は無視できません。ポーターよりかはデイム、ドレクスラーと並べる上でポジション的な無理が少ないと思い、選出しました。
また、ロイはメインポジションがSGであり、一部のメディアではロイより身長の高いドレクスラーをSFにしていますが、ロイにはSFとして起用されたデータがあり、逆にドレクスラーは引退する直前まで、ポジション別データが取られておらず不明。ということで、ロイをSFで選出しています。
その他については、球団史上最高の選手にして90年代の絶対的エース、ドレクスラー。球団史上No.2選手で歴代屈指のクラッチシューター、リラード。2000年代後半から活躍した安定感抜群のスキルフルPF、オルドリッジ。そして、球団唯一のMVP受賞、球団唯一の優勝を成し遂げたビル・ウォルトンという編成です。
ちなみにウォルトンも怪我に苦しみ、POR在籍の5シーズン中に60試合以上の出場は2シーズンだけ。ロイに加えグレッグ・オデンの件もありますし、どうにも怪我で短命な選手が多いフランチャイズですね。
29.ゴールデンステート・ウォリアーズ(PHW,SFW,GSW)
PG ステフィン・カリー Stephen Curry
SG クレイ・トンプソン Klay Thompson
SF リック・バリー Rick Barry
PF ケビン・デュラント Kevin Durant
C ウィルト・チェンバレン Wilt Chamberlain
各選手の概要だけ洗っときます。
説明不要の史上最高シューター、カリー。
その相棒として圧倒的爆発力と堅い守備を見せたクレイ。
70年代最強クラスのスコアラーにして、オールNBA 1st×5の猛者。75年には絶対的エースとして優勝及びFMVP受賞を果たしたバリー。
禁断の移籍により、2回のFMVPを受賞し、GSWに新たに2個のリングをもたらしたKD。
そして若かりし頃、1試合100得点や平均50得点を記録していたチェンバレン。
以上のラインナップです。文句なしに強い。が、惜しかった選手が3人います。それがネイト・サーモンド、クリス・マリン、ドレイモンド・グリーンでして、特に最後の人については入れなかったことについて批判がありそうなので、一応彼らについても説明。
サーモンドは1963-64シーズンから73-74シーズンまで11シーズンもチームを支えたディフェンシブなビッグマンで、オールディフェンシブ×5(1st×2)、AS×7。自身の退団直後にバリーがチームを優勝させてしまうという、ちょっと不憫な選手。
マリンは1985-86シーズンから96-97シーズンまでの13シーズンプレー(試合数はほぼクレイと一緒)。非常に高い効率で点を取る左利きのシューターで、ティム・ハーダウェイ、ミッチ・リッチモンドと共に「Run-T.M.C.」として人気を博しました。全盛期には5年連続AS、オールNBA×4(1st×1)と時代を代表するSFでしたが、今回はバリーがいるので落選です。受賞歴ではSGのクレイを大きく上回っていますし、入れ替え可能だとは思いますが、今回はポジションのフィットを優先しました。
ドレイモンドは今更説明不要でしょうが、ずば抜けたバスケIQ(とダーティーな意味での攻撃性)を持つ攻守の司令塔で、特にDF面では絶対的な存在です。あまりにも特異なスキルセット及びプレースタイルのため、歴代PFランキング等ではロッドマンと並び、非常に比較が難しい選手ですが、オールNBA×2、オールディフェンシブ×8(1st×4)、そしてDPOYの実績は本物です。カリー時代4回の優勝において、個人的にはクレイよりも重要人物だと感じます。
サーモンドについては、相手がチェンバレンなので仕方なしというだけで済むんですが、KDを入れてドレイモンドを抜いたことに関しては、意見がありそうなので一応補足します。
まぁ、単純に「選手としての実力はKDの方が圧倒的に高いよね」というだけの話なんです。GSWが黄金期を築き上げる上で、その基盤となったのは間違いなくカリー、クレイ、ドレイモンドですし、言ってしまえばKDは彼らの築き上げた基盤の上で踊っていただけです。
が、ではKDがいなければ17年、18年のGSWがどうなっていたかと言うと、流石に15年の優勝から日が浅く、前年リーグ記録の73勝を達成しているので「優勝できなかった」とは絶対言いません。しかし、(KDが残留した場合の)OKCや(史実通りCP3が移籍した)HOUに阻まれていた可能性はそれなりにあります。
GSWの「王朝」という言葉は、5年連続のファイナル進出、そして4年で3回の優勝という事実に基づいています。仮にKDが移籍せず、それらいずれかが阻まれ、「優勝後も毎年WCF以上に進出する強豪を維持した」レベルであれば、カリー、クレイ、ドレイモンドの評価は今ほど高くないはずです。KDもまたGSW王朝を、現在認識されているレベルに絶対的なものとする上で、欠かせない存在ではありました。
チームというバスの運転手ではなく「バスライダー」のKDではありますが、それでもFMVPを2回受賞している事実は無視できません。そんなわけで今回はドレイモンドより優先しました。
30.ワシントン・ウィザーズ(BAL,CAP,WSB,WAS)
PG ジョン・ウォール John Wall
SG ギルバート・アリーナス Gilbert Arenas
SF ブラッドリー・ビール Bradley Beal
PF エルヴィン・ヘイズ Elvin Hayes
C ウェス・アンセルド Wes Unseld
まずヘイズとアンセルドのコンビは確定。長年チームのインサイド支え、78年の優勝を牽引しました。余談ですが、成績や受賞歴だけ見ると圧倒的にヘイズの方が上なのですが、生え抜き故か専らアンセルドが球団史上最高の選手として語られます。悪名高い彼の息子(WUJ)が食いっぱぐれないのはひとえに彼のおかげです。
続いて2000年代を代表するスコアラー、奇人アリーナス。自らの行いでキャリアを台無しにした残念さのある選手ですが、全盛期はオールNBA×3、AS×3とプレーオフチームのエースとして活躍しました。
ウォールは爆発的な身体能力に加え、(ターンオーバーは多いものの)平均10アシストを記録するほどのパス能力、オールディフェンシブ×1の守備能力を併せ持った、プレーオフ常連の2010年代のエース。
そして残りの1枠で割と悩みました。
候補1。ガス・ジョンソン。60年代後半から70年代前半に活躍し、オールNBA 2nd×4と受賞歴は抜群。ウォールやアリーナスさえ上回ります。が、再三言っている通り時代が時代。
候補2がジュワン・ハワード。90年代後半に7シーズン半、得点源として活躍し、キャリア2年目にはオールNBA 3rd、AS。
候補3がハワードと大学の同期のクリス・ウェバー。キャリア2年目から4シーズン過ごし、怪我に苦しみながらチームのトップスコアラー兼リバウンダーとして活躍。AS×1。
候補4と5がカロン・バトラーとアントワン・ジェイミソン。共に00年代後半のアリーナス擁する超攻撃的チームを支え、平均20得点前後を記録し、ASも共に2回ずつ。
そして最後の候補がビール。ポジション的にはSGですが、ドラフトされてから11シーズンプレーした実績は相当なもの。10年代はウォールを支え、彼の退団後は怪我に悩まされながらもエースとして活躍。オールNBA 3rd、AS×3。
この中から今回は、この企画で基本的に避けている3Gを採用し、ビールを選出。一番惜しかった、というか本来妥当な候補はガス・ジョンソンですが、私には継続的にプレーオフに進出していたビールの11シーズンを見過ごせませんでした。
そんなわけで30チームの選出が完了しました!今回のSEA/OKCが一番疲れた気がします。SEA/OKCについては最後の4択から誰を選ぶかは、正直それぞれの好みです。皆さんも好きに選びましょう。
あまりに文量が長くなってしまった、この企画。一部だけでも読んでくださった方、ありがとうございます。こういった企画は考えるのも書くのも非常に楽しいので、また何かしら書くと思います。
それでは最後に番外編としてSEA、OKCの単独の選出を載せて終わります。ありがとうございました!!
番外編
PG ゲイリー・ペイトン Gary Payton
SG フレッド・ブラウン Fred Brown
SF レイ・アレン Ray Allen
PF ショーン・ケンプ Shawn Kemp
C ジャック・シクマ Jack Sikma
受賞歴としてはヘイウッドがトップクラスでしたが、在籍年数や時代背景を考えるとケンプとシクマ優先でも良いのかなと思います。(サイズ的にはSFですが、プレースタイル的にはどう考えてもPF・Cしかできないし)
オクラホマシティ・サンダー
PG ラッセル・ウェストブルック Russell Westbrook
SG シェイ・ギルジャス・アレクサンダー Shai Gilgeous-Alexander
SF ポール・ジョージ Paul George
PF ケビン・デュラント Kevin Durant
C サージ・イバカ Serge Ibaka
イバカ以外全員がオールNBA 1st受賞経験者という中々壮観なラインナップ。歴史は浅いし、多分これ一択だと思いますが、誰か忘れてたらごめんなさい。